ビザンチン様式

ビザンチンの文化

コンスタンティヌス帝によって、都がローマからビザンチウムに移され、大帝の名にちなんだ新しい都市コンスタンチノポリスは、東西文化の接点として経済・文化の中心となりました。東ローマ帝国の初期ほ初期キリスト教文化と同じ動きを示すが、6世紀ごろになると独自の文化が形成されていきました。313年キリスト教を公認する。キリスト教を中心に、東ローマ帝国で形成され独自の文化が「ビザンチン文化」となります。

【ビザンチンの建築】

礼拝の空間としての身廊(しんろう)、両側の付属空間として側廊(そくろう)、奥深いところに聖なる場所としてアプスを備えたバシリカ式教会堂はこの時代に確率し新たな発展の芽となります。教会堂の平面にドームをかける構法が考案されペンデンティブドームという

この技術を見事に開花させ、ビザンチン建築中の傑作といわれるのがコンスタンチノープルの聖ソフィア寺になります。中央に直径31mの大ドームを掛けペンテンティブによってできる4つのアーチのうち、前後のものにさらに同じ大きさのドームは半分つなぎ、中央部は幅31m、71m長さの楕円状の大広間を作り出しました。

代表的な建物

ハギア・ソフィア寺院

直径33m、高さ56mの巨大なペンデンティブドームが有名。(別名:聖ソフィア、アヤソフィアとも呼ぶ)

サンマルコ寺院

ギリシャ十字平面の構成で、4つの腕にそれぞれペンデンティブドームをかけ、内部が5つに区分される。

サンマルコ寺院

写真はサンマルコ寺院

【ビザンチンの家具】

ビザンチン時代の家具はほとんど残っておりませんが、資料によってある程度わかっていることもあります。この時代のイスやテーブルは、ギリシア・ローマの形式を基調としていますが、曲線的形態は直線的形態に変化しているものが多くみられます。

ビザンチンの宮殿や教会堂にみられるオリエント風な装飾様式が、家具にも大きな影響を与えており、木材、金属、象牙などを素材に金、銀、宝石咳で装飾され、象嵌や薄肉彫りによる表面装飾もおこなわれてました。デザインはローマ時代の物をもとにするが、直線的となり硬い印象をあたえます。

代表作

マクシミニアンの王座

東洋風の模様を彫刻した象牙板をはりめぐらせた豪華な物として有名です。

【ビザンチンの工芸】

ビザンチンの装飾文様には、十字架、鳩、羊、幾何学文、円輪文、連珠文、網ひも文などがあります。この文様は建築の壁画彫刻や工芸品などに広く使用されました。

教会堂の内部では、金属や色ガラスの強烈な色調のモザイクが好んで用いられ、8世紀ごろの偶像破壊運動以後は、図像表現には様式的厳密さが加えられました。その優れた作例となるのが、聖ビターレ寺、聖ソフィア寺などがあります。

写本を飾る彩色画をミリアチュールと言われるが、その多くは修道士達によって描かれ、聖書、典礼書、祈祷書などの挿絵として発展します。多くの書物は高価なパピルスや羊皮紙の上に手写しされ、水彩やテンペラ絵の具で手彩色された挿絵が描かれています。