家具の材料(プラスチック)

インテリアのプラスチック材料

プラスチックは人工的に作られた高分子化合物で、一般的には軽く丈夫で美しく、耐蝕性に優れ比較的に成形できます。その為に家具の一部として利用され、また、椅子に使用されることが多くなってきています。

 

【熱可塑性樹脂】

熱を加えると軟化、溶融し可塑性が増す。冷却すると硬化しますが、再び加熱すると同じ状態を繰り返すプラスチックです。

 <成型方法>

  • 射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形などがあります。
 ◆ 種 類 ◆

 

  a.ポリエチレン

最も多く生産されている樹脂。日用雑貨やポリ袋、家具では引出のレールやブロー成形の椅子などに用いられる。

  b.ポリプロピレン

ポリエチレンに似ていますがより軽量で耐熱性に優れている

  c.塩化ビニル

塩ビとも呼ばれ、安価で強度や絶縁性に優れた樹脂。雨桶や排水管など可塑剤を加え軟化させレザーシートや床タイル、クッションフロアなどに用いられる。

  d.ABS樹脂

不透明で耐衝撃性、加工性、光沢の優れた家具材料として、バランスの取れた樹脂。椅子・テーブルの回転機構部であるリンクのカバーなどに用いられる。

  e.ポリアミド(ナイロン)

耐衝撃性や潤滑性にすぐれ、歯車、ローラー、キャスターなどに使用される。

  f.ポリカドネート

耐熱性が高く衝撃にも強い樹脂。透明屋根や照明器具などに使用される。透明度が低い・・・乳白色

  g.アクリル(メタクリル)

透明度・光沢はプラスチックの最高水準で、硝子に順ずる素材として利用される。しかし、キズがつき易く燃えやすい。

 

【熱硬化性樹脂】

  熱を加えていったん硬化すると、再び熱を加えても溶融しないプラスチック

 <成形方法>

  • 圧縮成形(プレス加工)、射出成形がある
 ◆ 種 類 ◆
  a.ポリウレタン

硬質発泡体は椅子の芯材や家具の構造材に、軟質発泡体はマットレスや椅子のクッション材として多用される。又、高級家具用の塗料、合成皮革としても使われる。

  b.ポリエステル(不飽和ポリエステル・FRP)

合版にオーバーレイし、ポリエステル化粧版として利用。この樹脂にガラス繊維などを混ぜて強化したものは「FRP」と呼ばれ、浴槽、防水パン、椅子のシェルなどに利用される

  c.メラミン樹脂

フェノール樹脂とともに熱硬化性樹脂の代表的なもの。電気部品・器具のつまみ、取手などに利用され、家具では紙に樹脂を含浸硬化させたメラミン化粧版はテーブルの表面材としてよく利用されます。これによく似たものにダップ樹脂を使った「ダップ化粧版」があります。